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歯みがき粉で白くできる範囲はどこまで?日米欧の“ホワイトニング”の違いと、失敗しない選び方

ホワイトニング

こんにちは、WE渋谷公園通り矯正歯科です。

「ホワイトニングって書いてある歯みがき粉を使ってるのに、あんまり白くならない…」という声、実はとても多いです。結論から言うと、あなたの磨き方が悪いというより、そもそも “ホワイトニング”という言葉が国によって意味が違うことが原因になりやすいんですね。

日本では、ドラッグストアで買える歯みがき粉のホワイトニングは、基本的に「漂白」ではなく、着色を落とす/付きにくくする/表面を整えて明るく見せるといった“表面ケア”が中心。一方で、海外(特に米国)では、過酸化水素や過酸化尿素などの過酸化物を使って、歯の内部の色素にも反応させる「ブリーチング(漂白)」まで含めて“whitening”と呼ぶことが多いです。

この記事では、

  • 日米欧で何が違うのか
  • 歯の変色にはどんな種類があるのか
  • 目的別に、どの方法を選ぶと納得しやすいのか

を患者さん向けに整理していきます。専門的な話も出ますが、難しい話は、しんどいと思うのでできるだけ噛み砕きますね。

ホワイトニング

1) まず押さえるべき前提:日本の市販品は「漂白」より“表面の印象改善”が得意

日本の歯みがき粉で「ホワイトニング」と書かれているものは、ざっくり言うと次のような狙いを持っています。

  • 歯の表面についたステイン(着色汚れ)を落とす
  • ステインが再付着しにくい環境を作る
  • 表面の微細な凹凸を整えて、ツヤ・透明感で“明るく見える”方向に寄せる

つまり、日本の市販品が目指している白さは、“漂白して色そのものを大きく変える白さ”というより、“清潔感・ツヤ感で明るく見える白さ”です。

ここを理解しておくと、「期待値がズレてガッカリ」が減ります。

セルフホワイトニング作用

2) 歯の変色は2タイプ:表面の着色/歯の内側の色味

「白くしたい」と言っても、原因が違えば、効きやすい方法も変わります。ここが分かれ道です。

2-1. 外因性変色:歯の表面に付く着色(ステイン)

コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、チョコ、タバコなどの色素が、歯の表面に少しずつ沈着して起こる変色です。

歯の表面には唾液由来の薄い膜(ペリクル)や、肉眼では分からないレベルの凹凸があり、そこに色素が絡みつくと“くすみ”として見えてきます。
このタイプは、毎日のセルフケアでも変化を感じやすい領域で、歯みがき粉のホワイトニングが比較的得意とするゾーンです。

2-2. 内因性変色:歯の内部由来(加齢黄変など)

表面を磨いても取り切れない、歯そのものの色調や透け方が影響する変色です。代表的には、

  • 加齢に伴う黄ばみ(エナメル質が薄く見えたり、象牙質の色が濃くなったり)
  • 薬剤の影響(形成期の影響など)
  • 神経のダメージによる変色
  • エナメル質形成の影響(斑状の変化)

などが挙げられます。

象牙質とエナメル質

この場合、歯みがき粉だけで「トーンが一段上がる」レベルの変化を狙うのは難しく、歯科医院で行うホワイトニングが検討対象になりやすいです。
要するに、
“ステインを落としたい”のか、 “歯の色味そのものを上げたい”のか。

ここを先に決めると、選択がぶれません。ここ、かなり大事です。

3) 日本のホワイトニング歯みがき粉が効きやすい「3つの働き方」

日本の市販品は、主に次の3方向で“見え方”にアプローチします。言い換えると、漂白ではなく「印象づくり」が上手です。

3-1. 清掃(ブラッシング)で表面汚れを落とす

これは基本の基本ですが、ここで差が出ます。

ポイントは「強く磨く」より「丁寧に当てる」。ゴシゴシ圧が強いと、歯ぐきが下がったり、しみやすさにつながることがあります。
正直、成分より磨き方が勝つ瞬間があるんですよね。ここは侮れません。

3-2. ステインを“浮かせて落としやすくする”

ステインは、カルシウムなどを介して表面に固定されることがあります。そこで、結合をゆるめる方向に働く成分が使われます。
削り落とすより、ゆるめて落とす/つきにくくする設計なので、日常のケアとして取り入れやすいのが特徴です。

3-3. 表面をなめらかに整え、ツヤで明るく見せる(ハイドロキシアパタイト等)

歯の表面には目に見えない細かな傷や凹凸があり、そこに着色が入り込むとくすみやすく、光が乱反射して暗く見えがちです。

エナメル質に近い性質の成分で表面を整えると、光の反射が素直になり、“色が変わる”より“明るく見える”方向に寄っていきます。
「真っ白!」というより「なんか清潔感ある」「ツルっとしてる」みたいな体感が出やすいのがこのタイプ。地味だけど、続けると差が出ます。

元の色に戻る歯

4) 海外、とくに米国の“whitening”が強い理由:過酸化物で内側の色素に触りにいく

米国では、ホワイトニング=過酸化物によるブリーチングを含む文脈で語られやすく、製品もそれに寄っています。

過酸化水素や過酸化尿素は、条件が合えば、歯の内部の色素にも反応して、明度や黄色みの印象に影響する可能性があります。
ただし、強く働く可能性がある一方で、知覚過敏や刺激感が出やすい人もいます。ここは「パワーがある=誰にでも快適」とは限りません。要は相性です。

5) EU(欧州)が慎重なスタンスを取りやすい背景:「一般向けは低濃度、一定以上は専門管理」

欧州では、過酸化物の扱いについて、一般消費者が自由に使える範囲を明確に絞り、一定以上は専門家の管理下で…という設計思想が採られやすい傾向があります。

背景には、口腔粘膜への刺激や、使用方法のばらつきによるトラブルを抑えるという考え方があり、いわば「予防原則」に近い発想です。

6) 日本で“海外製品”を検討するなら:法律と口の状態をセットで考えるのが安全

海外の強めの歯みがき粉やホワイトニング製品に興味が出る気持ちは、分かります。分かるんですが、ここは落とし穴もあります。

6-1. 個人輸入は「自己使用」が前提(転売・譲渡はNGになりやすい)

一般論として、個人輸入は自己使用が前提になり、数量目安が示されることがあります。
余ったからといって人にあげる/フリマで売る、はリスクが上がるので避けた方が無難です。

過酸化物を含むホワイトニング製品は原則個人輸入不可です。

6-2. 濃度が上がるほど扱いが厳しくなる

過酸化水素は濃度で扱いが大きく変わり、一定濃度を超えると法的な区分が変わる場合があります。
“同じホワイトニング成分でも、濃度が違うと別物”くらいの距離感で見てください。

6-3. いちばん大事:虫歯・ヒビ・歯ぐき下がり・知覚過敏があると、刺激が出やすい

ここは臨床的に本当に重要です。

虫歯、クラック(ひび)、歯肉退縮、知覚過敏、詰め物の境目がある状態で、刺激が強い方法を試すと「しみて無理…」となりやすい。すると途中でやめて、結局遠回りになります。
なので、個人的には、
「白くする前に、まず口の状態を確認する」

これが最短ルートになるケースが多いと思っています。

海外のホワイトニング歯磨き粉でしみる歯

7) 目的別・おすすめの考え方(ここだけ読んでもOKです)

A)コーヒー・紅茶などの着色が気になる(外因性が中心)

  • 日本のステインケア系歯みがき粉は相性が良いと言われることが多い
  • コツは「回数」より「低圧で丁寧」
  • さらに確実にするなら、歯科でのクリーニング、オフィスホワイトニング併用がおすすめ

B)加齢の黄ばみも気になる(内因性が混ざる)

  • 歯みがき粉だけで大きくトーンを上げるのは難しめ
  • 適応が合えば、歯科ホワイトニングを検討すると納得しやすい
  • 自宅ケアは「ツヤ維持」「しみ対策」も含めた設計が失敗しにくい

C)海外製品も気になる

  • 先に口腔内チェック(虫歯・ヒビ・歯肉退縮)
  • 刺激が出た時にすぐ調整できる使い方(頻度・併用)を準備
  • “強い=正解”ではないので、目的とリスクをセットで判断

まとめ

  • 「ホワイトニング」は国によって意味が違い、期待値がズレやすい
  • 日本の市販歯みがき粉は、漂白ではなく“表面の着色ケア+ツヤ”で明るい印象を作るのが得意
  • 内因性の黄ばみは歯みがき粉だけでは限界が出やすく、歯科のホワイトニングが選択肢になりやすい
  • 海外製品を検討するほど、まずは口の状態チェックが大切(ここを飛ばすと危ないです)

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WE渋谷公園通り矯正歯科では、ホワイトニングや審美ケアをご希望の方に対し、歯科医師がまず虫歯・クラック・歯ぐきの状態・知覚過敏の有無を確認し、目的に合った方法をご提案しています。

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そんな方は、カウンセリングでお気軽にご相談ください。
ご予約・お問い合わせは、当院の予約フォーム/お電話よりお願いいたします。

■ホワイトニング
内容:ホワイトニング材とホワイトニング専用照射器を併用して歯を白くします。
費用(自費):19,900円~118,800円(税込)
期間、回数:(単品の場合)1日・1回 (コースの場合)1~3か月・3~5回
副作用・リスク:個人差がありますが、施術中や施術後に歯がしみる場合があります。

参考文献